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介護人メイルの、悔悟、改悟、開悟、戒護。
 
 
 
 
 
 

介護を超えて、悔悟のままに、「アル・パチーノ」のごとく!

 
独りの刑事が、正義のために戦い、一般の人々の厚い信頼を得る。
当然といえば、当然のことなのに、なぜか大変なことに思えるから、恐ろしい。
そして、警察官の鏡のような実績を上げ、警察学校の教材としても取り上げられるほどのreputation(評判)を得た、映画「insomnia(不眠症)」におけるLAPD(ロスアンジェルス警察)刑事、アル・パチーノ。
そのスーパーヒーロー的名声に嫉妬し、失脚させ、彼が逮捕した大物悪人たちを野に放ち、莫大な富みを得ようと画策する官僚型内部監査官が出てくるのも、また世の摂理。
刑事アル・パチーノには、同僚たちのごとく情けなくみっともなくワイロを受け取ったことはないが、その強過ぎる正義感から極悪強姦殺人犯の証拠を捏造した経験がたった一度だけある。
その狡猾な内部捜査官は、アル・パチーノの捏造を暴こうと、彼の周りをcut a deal(司法取引)で少しずつ追い込み、とうとう彼のパートナーの刑事にまで迫っていた。
自分の不名誉よりも、逮捕した悪人どもが釈放されることに憂慮するアル・パチーノ。
そんなある日、2人はアラスカで起きた少女暴行致死事件の応援に駆り出された。
ある種左遷への脅迫でもあった。
Halibut Fishing Capital of the world(世界のオヒョウ釣りのメッカ)に降り立ったアル・パチーノの雰囲気は、メイルにとって、今の自分の心境そのものだった。
メイルは、母に続き、父まで亡くしただけでなく、自分が半世紀以上住んでいた家まで失い、本物のデラシネ(根無し草)になった。
そして、途方もない物理的なストレスを背負い込んだ。
でも、一種の責任から逃避できず、毎日悶々と必死に暮らしている。
メイルも、まさにWelcome to Night mute(ようこそ、ナイトミュート、不眠へ)の心境。
それにしても、65歳以上が人口の22%強になった世の中、極く普通に生きていて、一体だれが将来、自分が、自分の家族が介護を受けるようになることを本気で想像するのだろうか?

アル・パチーノはアラスカに着くと同時に、そのパートナーの刑事から夕食を取ろうとしたときに、唐突と告白される。
「自分は家族がいて、刑務所に入るわけにはいかない。妻とも相談して司法取引に応じることにした」
それまでは、メニューを見ながら、オヒョウ、オヒョウ、オヒョウ、すべてがオヒョウ料理だって言っていたアル・パチーノが、パートナーに絶望し、
I lost my appetite(食欲がなくなった)」
と席を立つ姿に、メイルは自分自身を投影した。
人を信じて生きることの空虚、哀愁、絶望…。
荷物を持って部屋に向かうアル・パチーノの背中が、自分のようだとメイルは自惚れたかった。

それにしても、アル・パチーノの殺人犯罪捜査に対する卓見は、見事なものがあった。
Most homicides are solved by work done in the first 72hours(ほとんどの殺人事件は、72時間以内にやるべきことをすべてやった場合に解決される)」
そうだろうなだから、今、日本で起きている殺人事件の未解決が多いのは、仕方がないのかもとメイルは思った。
It is all about a small stuff. Small lies. Small mistakes. People give themselves away the same in misdemeanors as they do in murder cases. It is just human nature.(すべては些細なこと。小さなウソ。小さなミス。ヒトは殺人だろうが、小さな犯罪だろうが、同じしっぽを出すもの。それが人間の本質)」
今、日本で起きている殺人事件も、みんな同じなはずなのに…日本の警察はそんなことにも気づかないのかもとメイルは思った。
Good guys, bad guys. But a lot less public relations. It is simple.(善いヤツ、悪いヤツ。それは人間関係次第。とても単純)」
という地元警察署長の言葉も、メイルの心に深く残った。
Small things. The second you are about to dismiss something, you think about it, look at it again(小さなことでも。重要でないと捨てようとしていたことを2度は考え、見直す)」
メイルは、いろいろ反省することばかりで、考えさせられている。
確かに、いい関係になる人間とは話し合えるが、悪くなる人間とは極端に話しができない。

暴行殺人犯を追うアル・パチーノは、そのパートナーを霧の中で、犯人と間違えて射殺する(?)。
それが故意か、未必の故意か、自分自身でもよくわからない。
けれども、内部監査から狙われている以上、ついつい偽装してしまう。
その自責の念に吐くほど苦悩するタフなはずの刑事のアル・パチーノ。
そこにアラスカ独特のwhite night(白夜)が加わり、一睡もできず、どんどん衰弱してゆく。
そんなアル・パチーノに、なんと犯人から電話が入る。
一流な犯人が、パートナーを撃つ瞬間を目撃したというのである。
そして、同じ状況なんだから仲間として協力しあおうと提案してきたのだ。
Can't you sleep? …You get rid of your clock yet? Won't really help. When I first moved up here, I once went 5nights. Can you believe that? This is crazy light…Nothing as lonely as not sleeping. Feel like the whole fuckin' planet's deserted. Just you and me.(眠れないだろ?ベッドの横の時計にウンザリさせられてないか?本当の助けが欲しいだろう。オレが初めてここに来た時は、5日間は眠れなかった。信じられる?この狂ったような明りを。眠れないほど辛いこともない。この地の果てのような地球上で、オレとオマエだけがこうして話している)」
メイルにとって、この犯人の独白は、心の底から震撼させられた。
メイルは毎日、夜中もほぼ眠ることなく働き続けている。
今までは、両親のためだったが、今はその単なる後片付けのためでしかない。
人生なんて、そんなものと割り切ってはいるものの…もういいと思うときもある。
そんなアル・パチーノを尊敬して見つめていた地元の若い女性刑事が、そんな彼の気持ちをわかってか、わからずにか言った。
「A good cop can't sleep because a piece of the puzzle's missing. And a bad cop can't sleep, cause his conscience won't let him(いい警官は消えてしまったパズルの一個のために眠らず、悪い警官は良心の呵責で眠れない)」
メイルは、呆れるほど言い得て妙だと感じた。
それにしても、unspeakable sin(誰にも話すことのできない罪)を犯した中年男同士の会話に、メイルはすっかり降参した。
とりわけ、lousy writer(お粗末な小説家)でlonely freak(寂しいフリーク)の言葉は、危ないほどの共感があった。
Under pressure, you don't always see the wood for the trees(小事にとらわれて、大事を見失った)」
Suddenly you were free and clear. Did you think about it before that moment? It doesn't mean you did it on purpose, you know? guilt? Relief? I mean what would it be like if he wasn't there anymore. (突然、自由に身軽になった。そうする前の瞬間に、やろうとしたか、よくわからなかったんだろ?罪の意識か?ホッとしたのか?どちらにしても、彼がいなくなったらいいなって思っていたのでは…)」
We know how easy it is to kill somebody. That ultimate taboo. It doesn't exist outside our mind. (人を殺すのは簡単。究極のタブー、犯罪は人の心に宿っている)」
的確に人間の深層心理を突いていた。
その意味で共鳴はなかったが、メイルには、奇妙なほど犯行動機が納得できた。
I only wanted to comfort her. Hold her. And I kissed her, and got a little excited and…she started laughing at me. She wouldn't stop laughing. You ever had somebody laugh ay you, when you're like that. When you're really vulnerable? Laughing their ass off at you. Someone you thought respected you, ever had that happen? I just wanted to stop her laughing, that's all. I hit her. (オレは彼女を慰めたかっただけ。抱擁した。キスした。そうしたら、なんとなく興奮してきた。その時、彼女は笑い始めた。ゲラゲラ笑うのを止めよとしなかった。そんな瞬間に、一番傷つきやすい状態の瞬間に、自分が尊敬されていると思っていた人間から、オマエは笑われたことなんかなかっただろ?オレは彼女の笑いを止めたかっただけだった。そこで、彼女を殴った)」

やがて映画の中では、地の果てのアラスカで、犯罪捜査に憧れ、アル・パチーノを尊敬していた若い女性刑事が疑惑を感じ始める。同様にそれを感じる一度人を殺すことでただのカスになった犯人が、彼女を殺そうとする。そこに助けに来たアル・パチーノが犯人と撃ち合いになり、2人とも相打ちで死ぬ。
Please hang on(頑張って)」
とその若い女性刑事がアル・パチーノを介抱しつつ、絶対的証拠になる銃弾を棄てようとすると、アル・パチーノは、
No, you don't! Don't lose your way(ダメだ!信念をなくすな!)」
と言って、息絶える。
そのアル・パチーノの辞世の句は、そのままメイルの魂に突き刺さった。
まだ両親が死んで数ヵ月。
生れて初めて辛酸を舐めさせられている経済的問題で、信念を棄てるわけにはいかない。
生きているからこその何かを信じて、無様でも生き永らえるしかない。
そのためにも、まず自分の肉体をfreeにclearにするしかない。
「思いきって手術を受けよう」と、ようやくメイルは決心した。

インソムニアインソムニア
(2005/07/06)
アル・パチーノロビン・ウィリアムズ

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☆介護の重要ポイント25

これだけ社会貢献、チャリティーが叫ばれているのに、今年の介護福祉士への応募数は、かなり落ち込んでしまった。
現場でも、人材難が深刻化している。
なぜなのだろうか?
理由はいろいろに考えられる。
現状の社会福祉システムでは、働かせる側にも、働く側にも、明るい希望が全くないからに違いない。
いくら明るさを装っても、白夜みたいなもので、声ばかりで明るい未来のある、やりがいのある仕事だと語っても、空しいだけなのである。
そこを一切考慮していない現行システムでは、この老人社会で、ますますの自爆テロを増やすことだろう。
この国に関しては、管理する官庁からの改革が早急に必要だと言わざるを得ない。
そうしない限り、永久に改善されないと思うのは、最後まで介護とは人間関係でしかなく、実は、死をどこまで真摯に考えるかにかかっているからだと痛感する。
どちらにしても、賃金が圧倒的に安いうえ、休憩や休日も少なく、夜間や深夜にプレッシャーが高く、身体的にも負担が大きく、しかも社会的に評価が低いという矛盾の大きい、介護福祉士になることが、異常のように思われてしまう風潮を、早くなくす必要がある。





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プロフィール
 

介護人 メイル・GIVEソン

Author:介護人 メイル・GIVEソン

介護なんて、「する側」も「される側」も現実であってほしくないと毎日願って過ごしている。
ある日突然、前ぶれもなく目の前にそれが現れた…。

東仙坊の、介護用ハンドルネーム「メイル・GIVEソン」が、好きな映画と対照して、お届けする介護ブログ。
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