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介護人メイルの、悔悟、改悟、開悟、戒護。
 
 
 
 
 
 

介護を超えて、悔悟のままに、懲りずに「ジャック・ニコルソン」のごとく。

 
メイルは、現代の大学生たちと直接、話ができることに興奮している。
「本気で公務員になって安定した生活がしたい」という話を、「一人が怖い」という話しを自分の耳で聞いて、何とも言えない複雑な気分になっている。
なかでも、メイルが思わず目を丸くしたのが、ある女子大生が「大勢の孫たちに囲まれて、ほのぼのと笑いながら死にたい」という話…。
野暮と思いつつも、「どうして?」と聞くと、「独りで死ぬなんて寂し過ぎるから、イヤじゃない」と答えられ、「それだって、死ぬときは独りは変わらないじゃない?」と聞き返すと、「何で? みんなに囲まれているんだから、独りじゃないわ」と怒られてしまった。
思わず絶句しそうになりながら、よせばいいのに、さらに視点を変えて聞いてみた。
「あの世とか、輪廻転生とか、信じてるんだ?」
「当たり前じゃない」
「ないと思うけど…死んだら無。zeroz(ゼロ)、nothing(何にもナシ)だと思うけど?」
「そんなわけないわ。絶対にあるに決まってるわよ」
「……」
メイルは、今の自分で自分の人生を考える心の術を学ぼうとしないヤングと議論する気がないので、再び質問を変えた
「たくさんの孫に囲まれるには、たくさんの子ども作らなきゃならないんだぜ。たくさんの子ども作るには、早くから自分で子育てしなきゃならないし、費用だって大変なんだじゃないか?」
「心配ないわ。ワタシ、子どもが好きだし、お金持ちと結婚するから…」
「結婚って、今、なかなかしないんじゃないの?」
「ワタシはするわ」
「結婚したって、離婚する人も多いし、そうなったら、大変じゃないの? それに、子どもたちや孫たちが、みんなアナタを大切にするかどうかもわからないじゃないか?」
「ワタシは子どもを愛すし、きっと子どもも自分の子どもを愛するから、大丈夫よ」
「…」
メイルは、その話を聞いていて、映画「Heartburn(胸やけ/不安/嫉妬:邦題心みだれて)」のジャック・ニコルソンの気持ちになっていた。

このジャック・ニコルソン、ワシントンDCの著名コラムニストで、離婚後、女性を騙し裏切り、デートの途中で別の女性とデートするような勝手気ままな生き方をしていた。
そんなジャック・ニコルソンが、人の結婚式に出席し居眠りし、そんなジャック・ニコルソンを気にして他の列席者のヒンシュクを買っていた、偶然出遭った女性となぜか結婚する。
出遭ったその日のうちに愛し合った夜中に、そっと料理を作ってくれた女性の気づかいに、ついついその気になったのかも知れない。
その相手の女性は、両親が離婚し、自分も離婚し、結婚に絶望しているキャリアウーマン。
必要以上に、結婚に幻想を抱き、その一方で懐疑的。
そんな女性の態度を健気でカワイイと感じたのかも知れない。
「結婚なんか何もよくならないけど、離婚はよくなる」と考える女性を何とかしてやりたいと思ったのかも知れない。
実際、その女性はジャック・ニコルソンとの結婚式当日、最後まで結婚に逡巡する。
待ちくたびれた列席者たちが居眠りし始め、結婚式自体がキャンセルされそうな雰囲気に、困ったジャック・ニコルソンは、「結婚すると今の幸せが壊れてしまうわ。お互いに心をむしり合うようになるから」と言う彼女に、ついつい応える。
「Already you've driven me crazy(すでにキミに心をむしり取られてしまってる)」
すると、彼女は、「I love you. I'd trust you」と言う。
それに対して、「Do you know where your shoes are?(キミの靴がどこのあるか知ってる)」と尋ねる。
覚えていない彼女に、ジャック・ニコルソンが言う。
「I do(ボクは知ってる).I know everythig about you.It's just a begining(ボクはキミのすべてを知っている。それが二人の始まり)」
メイルは、ジャック・ニコルソンのそういう殺し文句は大好きだが、自分とは基本的に違うと思う。
典型的日本人であるせいもあるが、メイルはどんな感情も言葉にしたら、終わってしまうと確信している。
とりわけ、言葉を生業にしている人間は、安易に言葉で言ってはいけないと心に決めている。
そうして始まった結婚生活も、娘の誕生とともにギクシャクし出す。
この手の女性にありがちな出産にともなう大きな充足感が、ジャック・ニコルソンに何とも言えない孤立感を覚えさせるようになるからでもある。
だからといって、ジャック・ニコルソンが娘の誕生を喜ばなかったわけではない。
生まれてくる息子のために歌を歌うシーンは、そして、もしかして娘かも知れないとあわてて歌を歌い直すジャック・ニコルソンは、イヤではない。
しかしながら、メイルと違って、ジャック・ニコルソンは女性の何もかもを許容しない。
さりげなく、自分の不満を告げ始める。
ジャック・ニコルソンのキーワードは、「shoes(クツ)」と「sox(ソックス)」。「sex」のメタファー…。
「Where are my sox?(ソックスはどこ)」
普通の女性らしく何ごともない至福の時間を満喫している彼女は、意に反さず、引き出しにあるというのだが、ジャック・ニコルソンは4足あるけどみんな片方だけだと答える。
そして、娘に童話を読みながら、「What a story!(何と言う内容だ)」と言って出かける。
その際、彼女が「どこに行くの?」と聞くと、「打ち合わせの後買物に」と答え、「何を買いに?」と聞かれ、「ソックス」と答える。
これが、浮気に行くことだと後でわかるのだが…。
どうあれ、幸せという木に登ってしまった女性は、それを守ることしか考えなくなるのは、古今東西、今も昔も変わらないもの。
女性がそうなればなるほど、男性は興醒めしていくと思うのだが…。
やがて、ジャック・ニコルソンは、あるピクニックでブチ切れる。
「アメリカ人は2億人。半分が男で1億人。1人が年4足紛失すれば、4億足。それは一体どこへ? 誰も知らないし、二度と出てこない」
それに友人男性が気をつかって茶々を入れる。
「死んで天国に行くと、箱にソックスが入っていて、永遠をかけて整理する」
それでも、ジャック・ニコルソンは続ける。
「道に落ちているクツはどうして片方だけなんだ? もう一方はどこにあるんだ?」
メイルは、このジャック・ニコルソンの言葉に、結婚生活の解答は見つける。
ソックスもクツも、二つあって初めて役に立ち意義があるもの、それは夫婦と同じ。
けれども、いつのまにか片方がなくなってしまうことが多く、無意味になってしまうのでは?
その最大に理由が、女性特有の近視眼的ロマンチストぶり…。
その保守性、安定性志向と性急さ…。
それをジャック・ニコルソンが一言で指摘している。
「Can you take your temperature? Every five minutes you see it, your fever can't go down(5分おきに熱を計っても、熱が下がるわけじゃない)」
もっともメイルは、ジャック・ニコルソンのように、浮気がばれ彼女が激怒しているのに、情けなくみともなく「I want you come back(戻ってくれ)」なんて言いに行かないが…。
結局、映画では、どうしてもその浮気のことが忘れられない、いわゆる夢見る夢子の妻が、「それだけ長く結婚し一緒に暮らしていて、相手のことを何もわからない方が悪い」という友人女性の言葉を受けて、「相手を愛するあまり、あるいは愛していると錯覚して物事を正しく見れない。男を愛し、結婚して、一日一日暮らしていて、最初とは何かが違うと思っても、遠くで鳴る鐘のように気にしなかっただけ。夢に生きていたようなものよ。夢はやがて砕け散って細かい破片になるの。その細かい破片にすがって生きるか、新しい夢を見つけるかのどちらかしかないわ」と、女性の方が
ジャック・ニコルソンを見限る話。
メイルは、だからこそ、母親から何度「女性が可哀そうでしょ。何できちんと結婚してあげないの?」と彼女の代わりに責められても、「日本人のDNAに、一夫一婦制は適合していないから」と答えるだけだった。
それは、今なお、結婚がまるで愛の最高峰、あるいは終着点かのように考える女性には絶対に近づかない。

それより何より、この映画の一番のメッセージは、彼女の父親が「旦那にワタシの知っている女と浮気された。別れるって」って相談しにきた娘に言った言葉。
「オマエが言うように男が悪い。だから、ワタシは女しか愛さない。一夫一婦制が望みなら白鳥と結婚しろ」
メイルは、最後に妻から顔にパイをぶつけられたときのジャック・ニコルソンの表情にシンパシーを覚えながら、その彼女の父親の言葉を思い出している。
それは、メイルの父親がいつも言っていた「女なんかみんな同じだよ」と言う言葉に、自然にダブって驚いている。
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プロフィール
 

介護人 メイル・GIVEソン

Author:介護人 メイル・GIVEソン

介護なんて、「する側」も「される側」も現実であってほしくないと毎日願って過ごしている。
ある日突然、前ぶれもなく目の前にそれが現れた…。

東仙坊の、介護用ハンドルネーム「メイル・GIVEソン」が、好きな映画と対照して、お届けする介護ブログ。
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