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介護人メイルの、悔悟、改悟、開悟、戒護。
 
 
 
 
 
 

介護を超えて、悔悟のままに、再び「ポール・ニューマン」のごとく!

 
メイルは、両親に続き、大好きなポール・ニューマンが死んで、すっかりブルーになっている。
あの何とも言えない眼差しが、地球上から消えてしまったと、衝撃を覚えている。
エイジング。すべての生きるものは、生まれた以上まっしぐらに死に向かって生きている。
そんな人生を儚いと思うか、だからこそ今がおもしろいと思うかで、すべてが違って見える。
誰もが同じかも知れないが、両親が死んでしまったら、次は自分と思うのは当たり前。
メイルも、とっくに腹をくくっている。
正座して、自分の腹に短刀を当てている気分で毎日生きている。
けれども、まだ介錯を誰にも頼もうとはしていない。
ただ、少しずつ身の回りの処分をし始めている。
自分にとって、大切な人生の証の品々も、人にとってはただのゴミでしかないことは、両親のものの処分の際に、イヤと言うほど味わったから余計そう思う。
一番厄介だったのは、アルバムだった。
モボだった父親がカメラ狂だったこともあって、並大抵の量ではなかった。
とりわけ、写真を撮るという行為そのものが幻想だと確信しているメイルにとって、人の写真はプライバシーであり、心情的に触ってはいけないと思うから、苦慮した。
しかし、極めて小さなマンションに引っ越さざるをえなかったメイルにとって、否応なしに選択する方法は決められてしまった。
廃棄である。
そして、それをすることによる両親への悔悟の念から、燃やそうとして新たな現実に直面させられた。条例でたき火が禁止だというのである。
メイルは、吃驚仰天、卒倒しそうだった。
仕方なくゴミの回収に出した。
「父さん、母さん、許してください」と45リットルのゴミ袋14個にもして、ゴミ置き場に放置した。
その責任から、自分の写真も、少しずつ処分し始めている。

ポール・ニューマンが死んで、メイルが思い出したのは「Butch Cassidy and the Sundance Kid(明日に向かって撃て)」だった。
人間社会に、輝く未来の乗り物として自転車が登場した時代に生きた、ペーソスいっぱいの強盗団の頭領のポール・ニューマン。
メイルにとって、まさにその胸中が自分自身だった。
強盗の下見に銀行に行って、厳重な警備をしているガードマンに思わず声をかける。
「どうしたの? Old bank was beautiful(昔の銀行はやぼったくなかった)」
「みんなが盗むから仕方ない」
「It's a small price to pay for beauty(かっこいい方が金はかからないよ)」
最高にクールだった。

そして、親友の早撃ちサンダンス・キッドが絡まれた時に言う。
「I am over hill, but it can happen to you. That's just what I wanna hear. Every day you get older. Now that's a law. Like I been telling you, over the hill(オレは峠を越えた。オマエもそうなるかも。それは当然なんだよ。日々、年を取る。それは摂理。オレが言い続けてるように、峠を越える)」
この言葉は、メイルの胸に突き刺さった。

それから、執拗に強盗の2人を追わせる鉄道会社の社長に頭にきて言う。
「オレたちが奪った金以上の金を使って、そんな追手を用意するなんて、バカじゃないのか。
How long d'you think I'd stay in operation if every time I pulled a job it cost me money? If he'd pay me what he's spending to make me stop robbing him. I'd stop robbing him(オレが仕事するたびにかかった費用なんか、どんだけ考えても大したことはないのに、可笑しくないか? 初めっからオレにヤツの金を盗むことを止めさせるために使っている金をくれたら、ヤツのために盗むのをやめてやるのに…)」
この論理には、メイルはただただ感心させられていた。
そんな荒唐無稽な少年の考えが、ポール・ニューマンにはいつもピッタリで、メイルは彼のように生きてみたいと素直に思っていた。
また一人、自分が人生で出会えたクールな本物の男が、この世からいなくなった。

そんな風に考えていると、今度は自分が消えてしまうのかもと感じて、またちょっとメイルはブルーになっている。
「ハスラー」、「スティング」、「タワーリング・インフェルノ」、「評決」と、ポール・ニューマンは本当に死んでしまっているのに、メイルの部屋にはポール・ニューマンのビデオとDVDがたくさん残っていて不思議な気分だった。
  


☆介護の重要ポイント27

最終的に、どんな人間でも、決して金銭に執着のない人間でも、社会的評価が対価としての給与になる面は否定できない。
純粋にやりがいを覚えて働いている人間でも、最低限の生活は必要だからである。
今、一つの社会問題と言える介護士の高い離職率も、その待遇によるものがほとんどのようである。
平成19年度の「介護労働実態調査」によると、退職理由の1位は「給与・労働時間に不満」25.5%、2位「自分・家庭の事情」24.7%、3位「経営理念や運営に不満」23.4%、4位「人間関係に不満」23.0%だという。
介護ほどモチベーションとモラールが必要な職業はないと言っても過言ではない以上、その評価をきちんとできるシステムが大至急必要だと思う。



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Comment
 シドニー・シドイ [URL] #-
久しぶりの日本で、相変わらずの日本を感じている。特に、今回の帰郷は、母の介護ためだから、一際そのダメさ加減に腹の虫が納まらない。なぜなら、「滅入るGIVE損」を痛感させられているから。この国の介護被介護者に対する扱いは最悪だわ。
 2008.12.19 Fri 14:20 [Edit]






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介護人 メイル・GIVEソン

Author:介護人 メイル・GIVEソン

介護なんて、「する側」も「される側」も現実であってほしくないと毎日願って過ごしている。
ある日突然、前ぶれもなく目の前にそれが現れた…。

東仙坊の、介護用ハンドルネーム「メイル・GIVEソン」が、好きな映画と対照して、お届けする介護ブログ。
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