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介護人メイルの、悔悟、改悟、開悟、戒護。
 
 
 
 
 
 

介護を超えて、悔悟のままに、「ショーン・ペン」のごとく!

 
メイルは、両親の介護を通じて、介護福祉士が激減してゆくだろうなと直感していた。
一言で言って、間尺に合わない、劣悪なほどタフな仕事だと思えたからである。
なのに、雇用不安が酷くなり、派遣切りなどに注目が集まってきたら、ニーズがあるのだから、介護福祉士として受け入れさせれば、一石二鳥だという介護の実態を知らないトウヘンボクが出現して、メイルは当惑させられている。
実際、2000年から2005年までは、毎年5万人以上は介護福祉士は増加していたが、以後は減少する一方なのである。
5年後には介護認定高齢者が150万人増加し、600万人になるという。
それにともなって、当然、介護福祉士も、現在の120万人から160万人に増加しなければならないのだという。
そして、2025年には、250万人が必要なのだという。
おそらく、その時には、イヤでもメイルも介護される側に立っているに違いない。
にもかかわらず、その賃金は、全産業平均の70%。
今年から3%賃上げされるそうだが、焼け石に水の観は否めない。
さらに、ヘルパー1級の資格取得を公費で支援し、未経験者を雇用した事業者に1人当たり50~100万円の助成金を出すというのだが、果たして効果があるのかは疑問である。
それ以上に、基本的な問題になると思うのが、介護福祉士になる人の人間性。
マザー・テレサたれとは言わないものの、品性の高潔さ、寛容さが絶対必要条件になると信じるからである。
というのも、自分の意思に反し被介護者にならざるをえなかった高齢者は、間違いなくジコチュウで、ワガママな子ども以上に邪気に満ちている。
一方、介護を担う立場になった方も、その悔悟と面倒さに、横柄極まりなくなるからである。
ましてや、近頃のように米国人化し、太ることと同様、老いを忌み嫌う傾向が強くなると、余計汚いものや邪魔なもののように扱うから、そこに誤解と認識のズレが生じ、トラブルの原因になるからである。
それゆえ、メイル自身、印象のいい介護福祉士を選びぬくことが、せめてもの親孝行と東奔西走する羽目になった。
母が死んで1年、「何もしてやれなかったけど…こうして考えると、ボクが見つけた介護福祉士は、それなりにスバらしい人たちだったと思うが、そう思わないか、母さん、父さん」と、毎日、考えている。
「あんな自分の生活のマネージも満足にできなかった人たちが、介護などという人間の職業としては意識の高い仕事をできるはずもない」と、メイルは凄く憤慨している。
そうしながら、今なお、「母さん、父さん、なぜボクを産んだんだよ…。二人の介護のために、こんな思いをするくらいだったら、介護を味わいこれだけ悔悟させられるなら、生れない方がよかった」と、考えてもいる。
まだまだ、成熟できずに、暗い少年時代の穴の底にいるのかも知れない。
それはそうだ。もし戦争で父親が家に帰ってこれなければ、メイルは間違いなく生まれてはいなかったはずだからである。

この考え方は、「ミステック・リバー」の中で、愛する娘を殺されたショーン・ペンが、その遺体確認後の刑事たちの質問を受けている時に、ほぼ同じ形で言っている。
「ちょっとした選択が人生全部を変えてしまうって考えたことがないか?(Did you ever think about how one little choice could change a whole life?)」
「ヒットラーの母親は堕胎するつもりでいたのに、最後の最後で考えを変えたというじゃないか。もしオマエかオレがデイブの代わりにあの車に乗らなかったのか?あの日あの車に乗っていたら、オレの人生は全く違っていた。(I heard Hittler's mother wanted to abort him.At the last minute, she change her mind. What if you or I had gotten into that car instead of Dave Boyle?If I'd gotten into that car that day, my life would have been a different thing.)」
「今ここにある出来事。オレが車に乗って、バスケットケース《オカマ》になってれば、妻になる女に近づきジュース《精子》を注ぐことはなかった。娘は産まれてこなく、殺されることはなかった(Now,here's thing. If I'd gotten into that car, I'd be a basket case. I never would have had the juice to go near her.And Katie never had been born.And she never had been murdered.)」
このショーン・ペンのセリフに、メイルは戦慄した。
そして、自分の両親のことを、もう一度思い出させられた。

それにしても、この映画は、驚愕ものだった。
下町で遊ぶ3人の少年。そこに現れた、刑事を装った少年幼児姦フリークのオヤジ2人。
家がどこかと聞かれ、とっさにウソをつくショーン・ペンともう一人、そして、正直に答えた少年が、車で連れ去られ、4日間もなぶりものにされる。
その時の「車に乗れ(Get in a car)]が、この映画のモチーフである。
やがて、1人は刑事に、被害者の少年は労働者に、ショーン・ペンは人殺しのチンピラを経て、改心したかのように雑貨屋を経営している。
そして、3人の友情も消えている。
それが、ショーン・ペンの娘が惨殺され、被害者の父親、それを捜査する刑事、ウソつき容疑者、それぞれが立場を違えて、旧交を温めることになる。
ここでいつも根底にあるのが、あの車に乗ったか乗らなかったで大きく違ってしまった、それぞれの人生。
同じようにトラウマとしながらも、そんな悪がはびこる世界を駆逐しつつも、そこから抜け出したい刑事は妻に逃げられている。
強姦被害者になってしまったデイブは、トラウマを引きずり、どこまでも暗くウソつきでしかなく、妻や子どもからも信頼されず、友だちの娘殺しの容疑者になってゆく。
そして、その悪の巣窟のような下町で、トラウマに実力で抵抗しようとしたショーン・ペンは、結局、自分が殺し、送金して生活を支えていた、チンピラ仲間の子どもに娘を奪われかけ、その弟に惨殺されてしまう。
因果応報。娘が殺された場所で、刑事が言う。
「何て言うことだ。神がオマエへの貸しを取りにきた(What the fuck I gonna tell him? God said you owed another marker.He came to collect)」
どちらにしても、娘の遺体発見現場で喚き叫ぶショーン・ペンの演技は出色で、メイルは、母親が倒れたことを聞いて駆けつけた病院で、自分の心も全く同じだったと思った。
なぜなら、19歳で殺されてしまった娘も、80歳を超えて介護度5の立場になった母親も、全く直前まで自分のそうなる運命を予感していなかったはずだからである。

ショーン・ペンが娘の死を思い涙する時も、メイルは自分のようだと思った。
母親が目で殺してくれと、後生だから死なせてと合図を送ってきたとき、それに答えてやれない情けない自分に、メイルは号泣し続けた。
おそらく涙はそのときに枯れてしまったのだろう。
だから、母親が死んだ時、続いて父親が死んだ時、メイルは一滴も涙が出てこなかった。
娘が殺された原因の一つが、自分の行いにあると感じているショーン・ペンは、その悔悟から娘殺害犯を自分の手で殺そうと決めている。
やがて、勘違いから、少年時代の親友であるデイブを刺殺する。
「やったことを認めろ。そうすれば殺さない」
「やった」
「なぜ?」
「彼女が夢を見させたから(She reminded me of a dream I had)」
「どんな夢?」
「若いころの夢(A dream of youth)」
「オレは思いださない(I don't remember having one)」
「だから、夢なんだ。もし、オレの代わりに車に乗ったら、わかるだろ?(So it was the dream. If you'd got in that car instead of me)」
「オレは乗らなかった(But I didn't get in that car)」
そして、ショーン・ペンはついにデイブを刺し、拳銃でとどめを刺そうする。
「オレは用意していない(I wasn't ready)」
おそらくメイルの母親も、父親も、そう言ったに違いないと思いたい…。
いや、言おうとしたができなかったかも、いや、とっくに覚悟していたのか…。
そして、二人の亡骸を前にして、メイルが心のなかで言った言葉を、またもやショーン・ペンが言った。
「言ってたように、これだけは独りでやるしかない。死ぬ時だけは一人(It's like I said. This part, you do alone)」
この言葉は、メイルの脳裏にベッタリとこびりついた。

そうして最後に、本当の犯人を逮捕したことをかつての友だちの刑事が告げにきて、聞いた質問にショーン・ペンが答える。
「最後に彼を見たのは、25年前あの車の後部座席に座って、この通りを上がって行った。(The last time I saw him. That was 25 years ago, going up this street in the back of that car)」
ショーン・ペンがすでに友だちのはずだったデイブを殺してしまったことをわかった刑事が言う。
「時々考えるあの時3人で車に乗っていれば…この全部が夢だったらって…本当は地下に隠れたままのまだ11歳のガキで、人生から逃げられるならって想像しているのかも知れない…(Sometimes I think all three of us got in that car. And all of this is just a dream. In reality, we 're still 11-years-old boys locked in cellar, imaging our lives would have been if we'd escaped)」
その通り、メイルも今だに同じかも知れないと思った。
でも、ショーン・ペンの放った一言で目が覚めた。
「知るか(Who the fuck knows)」
現実は、どんなに悪の前で善が弱くても、善人がバカを見ようとも、必死にモラルを守りながら、生きるしかないのである。
それこそが人生だとショーン・ペンが逆説的に教えてくれている。


☆介護の重要ポイントー29

介護福祉士の資格には、その人間性そのもの、品性を求めざるを得ない。
その意味で、プロフェッショナルとして破格の報酬が必要だと、経験的に言わざるを得ない。
極論すれば、振り込め詐欺のターゲットが集まる集団と言えるからである。
これだけ世知辛い世の中になって、さすがのお人好し日本人でも、考え直さざるを得ない状況にある。
被介護者を介護施設に送るということは、何度も言ってるが間違いなく人質を与えることに他ならない。
それには、否応なしに介護福祉士の質に言及せざるを得ない。
現実には、いたるところの施設で、情けなくてみっともないモラル違反の窃盗事件が多発している。
それこそ、被介護者の家族は、毎日祈る思いにもなる。
一方、その介護福祉士の雪崩をうった減少に歯止めがかからない。
これでは質の向上は、夢幻である。
一刻も早い、単なる人数合わせに終わらない抜本的システムの改善が必要である。
そのためには、社会的威厳を持たす以外にない。
報酬と威厳、日本人にとって一番くすぐられるポイントだと思うが…。


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Comment
 シドニー・シドイ [URL] #-
久しぶりにメイルの更新が続いて、喜んでいます。お身体にくれぐれもお気をつけて、続けてください。
なぜって、スゴくメイルが気になるからです。
 2009.02.16 Mon 16:39 [Edit]






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介護人 メイル・GIVEソン

Author:介護人 メイル・GIVEソン

介護なんて、「する側」も「される側」も現実であってほしくないと毎日願って過ごしている。
ある日突然、前ぶれもなく目の前にそれが現れた…。

東仙坊の、介護用ハンドルネーム「メイル・GIVEソン」が、好きな映画と対照して、お届けする介護ブログ。
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